通気工法

2018/07/11(水) 空気環境のこと

壁、屋根の通気

関西地区での「快適な住まい造り」において断熱性能と同様に大切なことは、湿気対策です。特に大阪は湿度が高く、気温がさほど高くない夏季でも湿度が高い為に、大変蒸し暑く感じられます。

いわゆる「不快指数」の高い日が、大阪は多い。と言われています。

 

適度な湿度は人にも木材においても必要ですが、湿気が多いとカビの原因になるなど人にも木材にも悪い影響を及ぼします。したがって湿気が木造の構造体(床下、壁、天井、屋根等)にこもらない様にすることが住まう人にとっても、構造体にとっても大切なことです。

一度建てた家は簡単に建て替えることはできません。壁内、屋根の空気の流れを良くし、適切な湿気対策をして長く使える住まいにすべきです。又、壁内や屋根の通気をよくすることで夏季の熱が壁内や屋根内にこもらず、暑さ対策にもなります。

赤い矢印の方向に、空気が流れていきます。

 

〇通気ル-トその1
下の写真は土台の横に設置して壁の中に空気を入れる「通気水切り」の見上げ写真です。

下側に見えるスリットから外気が壁の中に入っていきます。

〇通気ル-トその2
下の写真は断熱材の外側に設置された通気胴縁(断熱材と壁仕上げ材に18㎜の隙間を作る部材)です。この通気胴縁の間を通って空気は上昇します。

〇通気ル-トその3
下の写真は(その2)で設置されて上昇した空気が屋根裏へと上昇する部分です。

〇通気ル-トその4
下の写真は屋根の断熱材の上の通気層の写真です。見えている垂木と垂木の間を空気が通り屋根頂部(棟の部分)へと上昇します。

〇通気ル-トその5
下の写真は屋根工事の完成写真です。屋根頂部に設置された「換気棟」という部材で、このスリットから空気が排出されます。夏季はこの部分に手をかざすと、熱風が出ていることを確認出来ます。

湿気と熱気をこもらせない、まるで家が呼吸しているような通気工法が家も人も長生きさせてくれるのです。

ヒ-トショックによる年間死亡者数はある統計によると年間17000人、交通事故による死亡者数の4倍といわれています。

上記に加え換気冷暖房を計画的に行い住まう人に適した温熱空気環境をつくる工法である「涼温な家」の家づくり工法は住まうの健康を一番に考えた家造り工法です。

施工グループ:松本

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