平成から令和の新元号に変わりました。
長いGWも終わり、新鮮な気持ちで仕事を行っていこうと思います。
今朝は少し肌寒かったのですが、新緑と心地いい風が吹き渡り、清々しい気分です。
朝のラジオ体操の時、事務所前の歩道のケヤキ並木を見るとだいぶんと葉が生い茂っていました。
さて、今日は『涼温な家』の設計打合せ、プロセスのお話しを少ししたいと思います。
このお客様とは今回、ご縁がなく他社で家造りを進められることになりました。
デザインに凄くこだわられていて、目を引くような外観の家にしてほしいとのことでした。なかでも、大空間のガラス張りの開放性を求められました。
我々の造る家は極端なことを言えば、窓が全くないほうが、断熱性・気密性が高まります。窓があるとそこから暖房・冷房の熱の出入りが壁面より多くあることになります。
しかし、窓のない家は真っ暗で人が住む環境にはありませんので、通風も踏まえ、必要な採光が取れるように窓の大きさを計画していきます。
一昔前の家は日本特有の高温多湿に対応するように、引き違いの大きな開口部を設ける家がほとんどでした。
窓を開けて通風して風通しをよくする。しかしながら現在でもこのような家に住んでいると隙間風があり、冷暖房の効率が上がらず、部屋間での温度差(ヒートショック)が生じやすい家となるのです。
最新の家は気密性が高まり、換気性能が向上し、窓も必要最小限の大きさとなるように設計している家が多いように思われます。私も実際に窓の計画をする際は、数十年前よりワンサイズ程度小さくするように心掛けています。
一昔前の一般的な住宅では下図のように窓から熱が出入りします。
近畿圏では寒い冬の時期より、暑い夏の期間のほうが長いので、夏対策にて家の設計を考えます。
これからは増々、地球温暖化の影響で日本も亜熱帯化していきます。夏の暑い熱が外部から侵入してこないように窓計画していきたいと思います。
それから、美和工務店の窓ガラスはLow-E複層ガラス・アルゴンガス入りを標準採用しています。金額が高くなりますが、最近ではトリプルガラス(3枚ガラス)といった製品もあります。(掃出し窓では重量が重くなります)
また、サッシ本体は樹脂サッシを標準採用しています。樹脂サッシはアルミサッシより約1000倍、熱を伝えにくい素材となっています。
大開口をとると壁面が少なくなり、その分構造的にも弱くなります。
いろいろなことを総合的に考えて、建物のデザインを私なりに考えて、いい家造りを目指していきたいと思います。
話しが長くなりましたので、今回はこれまでとさせていただきます。
営業・設計グループ 中薗