T様邸クロス工事

2019/12/09(月) 新築のこと

美和工務店の新築工事でクロス工事を施工しております、澤田装飾株式会社の澤田です。

今回、近藤常務から尼崎市のT様邸のブログを頼まれた時は、「これは凄い大役を受けてしまったな」と思いました。

ですが、これも私が今以上に成長していく為には、良い経験になると思い、素直に感じたままを読者の皆様に、少しでも伝えられれば良いなと思い、頑張って書きましたので読んでいただければ幸いに思います。

 

T様邸は一般的な壁の概念ではなく、(天井・物入は全て白系)まず1階のメインの壁がリリカラ商品のエメラルドグリーン色で、物凄く色んな意味で施工が難しいので、工事中は最大限に気を使いました。

というのも、一般的には副資材で小口に使用するコーキングは白系なんですが、このクロスは色がついていて一切使用出来ませんでした。

木造特有の入隅は、後で動いてもコーキング処理を出来るのですが、一切この壁には使用できないので、普段使用する地ベラを0.6ではなく1.0のもので微妙に被せる技法を用いたり、クリアーコーク(透明)というのを使用したりしました。(捲れ防止)

 

 

1階.2階トイレ、洗面、ウォークインクローゼットの壁にはジョン・ヘンリー・ダール(イギリス、ウイリアム・モリスの1番弟子)が最後にデザインしたとされる壁紙を使用しました。

この壁紙も大変難しい物で、少しでも力を入れすぎると紙が破れやすく傷になりやすい商品でしたので、一瞬たりとも気を抜けない難易度の高い施工でした。

もちろん下地も通常に比べて、不陸などが出やすいので、貼る前の準備もかなりの神経を使いました。

 

 

2階はトイレ、物入、ネコちゃん部屋以外の全ての壁紙は先に紹介いたしました、ジョン・ヘンリー・ダールの師匠であるウイリアム・モリスという詩人の最も好んだとされる3柄のうちの1柄、薄いグレー色を施工しました。

この柄には、クリアーコークとシャドーホワイトというコークを用いました。

全て柄なので少しでも柄が狂ったら全てがダメになるという、これまた難易度の高い壁紙でした。

貼り終わった後、私はいい感じの爽快感を覚えました。

 

 

玄関と1階寝室の壁1面にマナトレーディング(輸入壁紙)の壁紙を施工しました。

材質が紙で、合わせ目は突きつけ工法という技法で施工しました。

大変高価な壁紙なので、施工後美和さんの監督さんと一緒に傷がつかないように養生もしました。

マスキングテープでも表面が剥がれるし、傷がついたら致命的な商品なので、息が抜けませんでした。

もちろん他業者さんにも気をつけてもらいました。

全ての作業をお施主様の為に真心を込めました。

養生撤去時も、監督さんや電気屋さんと一緒に養生を捲ったり壁に当たらないよう一緒に片付けをしました(普通は絶対しません)。

その結果、自主検査時も大きな傷もなく安堵しました。

 

 

社内検査の時も外はかなり寒かったのですが、家の中は半袖でも大丈夫なくらいの快適な温度と湿度に保たれており、美和さんの推し進めている『涼温な家』の凄さを改めて感じることができました。

 

余談ですが、今回同じ敷地内にお施主様のご両親様がお住まいされており(終活の家)、工事中に色々お話をさせていただきました。そのなかで「私の家を見てください」と、家の中に入れていただき壁紙を拝見すると、メインの壁がマナトレーディングの輸入壁紙や柄物でした。とても上品な一流ホテルのスイートルームを感じさせるものでした(ちなみにスイートルームには泊まったことはないですが(笑))。

和室の観音開きの戸なども和紙で巻かれており、情緒溢れるものでした。

瓦屋根も別注で、とても味わい深いものでありました。常務に話すと私も見たかったと悔しがられました(苦笑)

 

新築物件の方にも、色々なゲストと一緒に度々来ておられました。高級なお菓子なども御馳走になり、お母様とはアットホームな時間を過ごさせていただきました。

吹田にある本宅の写真なども携帯で見せていただき、大変貴重な経験をさせていただきました。

工事中お父様ともお話いたしました。話して感じたのは、いくつになっても親は子の事を気にかけているのだなと改めて感じさせられました。

美和さんとのお付き合いも早いもので11年半位になりますが、今回のT様邸は私にとって大変思い入れのある物件になりました。

 

最後にT様、ご両親様、色々有難う御座いました。

縁あってお知り合いになることが出来ましたので、何かありましたらお気軽に美和さんにお声をかけてください。

くれぐれもお身体には気をつけてお過ごしください。

ご安全に。

澤田装飾株式会社 澤田